スーパカブの燃料コックの漏れを修理した

先日スーパーカブを手に入れました。

50㏄のカブは持っていたのですが、原付なので30キロ規制とか、2段階右折とかが面倒でした。大型免許まで持っているのだから、スーパーカブ90があれば荷物も載るし、低燃費だし、頑丈だし、遊びと実用に最適だと思いずっと探していたのですが、50㏄と比べて数も少ないうえに人気もあるようで、なかなか手に入らずにいました。先日たまに寄る解体屋にいったところ引き取りたてのカブ90があり、交渉の結果、相場よりも安く手に入れることができました。

安く手に入ったのにも理由がありまして、57,000kmほど走ってる車体なので、あちこち消耗品が交換時期になっていました。

普通に使用はできるのですが、なんだかガソリン臭いです。車体のあちこちを確認してみると、どうも燃料コックとキャブのあたりが臭います。見た目もなんだか湿っているような滲んだ感じです。おそらくコックのパッキンが悪いのではないかと思い、修理しました。部品代500円以下で修理ができました。

スーパーカブ90 HA02のキャブと燃料コックの周辺です。作業のためにレッグカバーを取り外しました。レッグカバーは、フックがついているところと、エンジンの横のボルトと、エンジン上のメッキの押さえを外すと簡単に取り外しができます。

キャブ周辺は長年の汚れと、漏れたガソリン?と埃が固まったような感じになっています。

コックを取り外すために燃料ホースを抜きます。ホースは燃料タンクに繋がっているので、そのまま抜くとガソリンが漏れて危険なので、プライヤーで挟んで流れを止めています。2本あるのはONの位置とリザーブ位置の2系統あるからです。

いよいよ燃料コックの取り外しです。コックを取り外すには2か所のプラスネジを外すだけです。

コックが外れました。カブのコックはパッキンが入っている部分がカシメられていて分解できない構造になっています。ですが、モンキーなどのコックはこの部分がネジでとめられていてパッキン単体でのパーツも提供されています。なので、モンキー用だったかは覚えていませんが、純正パッキンを購入して入れ替えようと考えました。

まず、ドリルでカシメを削り取り分解します。

カシメが外れると画像のように分解ができます。真ん中に置いてある黒いものがパッキンです。これを新しいものに変えるだけの簡単な作業です。

レバーと押さえ板の間には樹脂ワッシャーが入っています。

買っておいた新品のパッキンです。

16957-ZE1-812 パッキン

120円くらいです。名前はただの「パッキン」のようです笑

早速開封して新旧比較です。右が新品、左が約30年物です。古いほうのパッキンはつぶれたような、伸びたように変形しているように見えます。

横から見ると明らかに厚さが違います。長年ガソリンに浸って押さえられて変形してしまったのでしょう。ゴムの弾力も新しいほうがしっかりあります。

組み立てるために、先ほど削ったカシメの部分をネジ留めできるようにドリルで穴をあけ、タップを切ります。2.5ミリのドリルで深さ1センチ弱の穴をあけて、M3のタップを立てました。

かなり汚れていて、文字も見えない状態だったので洗浄しました。組み立てていきます。

パッキンをはめます。どう見ても同じ穴で前後左右対称に見えたので、向きは適当に入れてあります。いいのかな?

順番に重ねていって、元通りです。あとはネジで留めるだけです。

M3の6ミリのネジを使いました。8ミリのネジで留めようと思っていたのですが、タップが底まで完全に切れない形状だったため、8ミリのネジだと途中で止まってしまいました。

緩んでガソリンが漏れたら怖いので、6ミリネジとスプリングワッシャーを緩み止めとして追加しました。

逆の手順で組んでいったら完成です。

コック周りのガソリンの滲みは無くなりました。レバーの動きも以前より抵抗がでて、パッキンがしっかり仕事をしているようです。

が、まだ臭うような気がします。ホースの劣化か、キャブのパッキンが悪いのかもしれません。キャブも汚いので近々オーバーホールしたほうがいいかもしれません。まだまだ直す場所はたくさんありそうです。