ミノルタのフィルムカメラα-7(ジャンク)を修理?応急処置しました

ジャンクのミノルタ α-7を手に入れて動作確認して遊んでいたのですが、途中でモーターの空回りする音がして、液晶にエラーが表示されました。

どうにか直せないかと修理してみます。

レンズがついている状態で電源を入れたとき、レンズを取り付けたときに内部から甲高いキーンという音がします。

音はするが、エラーが出ないときもあるので、まずはエラーが出るポイントを探ってみました。

いろいろいじってみると、どうも絞りが絞り込まれるときにエラーがでるということがわかりました。絞り優先で開放でシャッターを切るとエラーも異音もでませんが、絞り込むと異音と共にエラーがでます。原因は絞りのようです。

異音の原因を探ってみます。

マウント内を正面から見て右側に絞りをレンズに伝達するレバーがあります。

このレバーは絞り内周にあるリングについていて、それが回転することでレバーが動く構造になっています。四隅にそれを支える輪がついています。

四隅の輪のうち、左上のものはギアになっています。

おそらく、ここから動力が伝達されているのでしょう。異音のする場所もこの奥から聞こえてくる感じがします。

AF補助光ランプのあたりから異音が聞こえる気がします。

とりあえず分解して内部を見なくては解決できなさそうなので、分解に取り掛かります。プラスチック外装のカメラなので折れや割れに注意しなくてはなりませんし、金属製のカメラのように軍幹部と底から外していくといった方法が通用するのかわかりません。とりあえずフロントカバーさえ外れれば幹部がみえるかもしれないのでフロントカバーから外してみました。

途中経過を撮り忘れたので、画像は取り外し後です。底板を取り外す必要がありました。ストロボ内部と底部のネジだけでフロントカバーは固定されていましたが、底板に重なっている部分があったので底板も外しました。底板を外した際は巻き戻し用のギアが外れてしまいますので、底板はすぐに仮止めしています。

ネジの長さがそれぞれ違うので、図を描いて貼り付けてどこから外したかわかるようにしておきます。

さて、絞りの伝達は…見えません…。隙間から辛うじてギアが見えました。絞りレバーを動かしてみると、隙間に見えるギアも動いているのが見えます。ギアは3,4枚がつながってランプの後ろくらいまで繋がっています。ランプの隙間から一部だけモーターが見えました。ここで一旦電源を入れてみて異音の原因を確かめます。すると、モーターのピニオンギアは回転しているのに、そのほかのギアが動いていません。これが原因ですね。

トップカバーまで外しちゃいました。

トップカバーを外すにはグリップと左右の平らなカバーを外す必要がありました。あと、測光レバーをスポット測光にしておかないと接点に負荷がかかって変形する恐れがあります。(自分は平均測光にしていたため、接点が引きずられて変形してしまい修正に苦労しました。)

上からモーターを確認しようにもフレキ基盤が邪魔して見えません。動力が伝達できない原因がわかりませんので、ここでネットの力を借りることにします。

海外のサイトにサービスマニュアルが転がっていることがあるので検索してみます。α-7の海外名「DYNAX 7」「MAXXUM 7」「SERVICE MANUAL」などで検索してみるとありました。

パーツリストが見つかりました。展開図のようになっていますので、内部構造がよく理解できます。絞り制御ユニットの図もありました。

図と実物を比べてみると、モーターの軸のギアの位置が違います。図では軸の根元についているギアが、自分のものは軸の先端についています。

フレキを軽くずらして、精密ドライバーのマイナスでギアを触ると、するっと根元のほうに動きました。本来こんなに簡単に動くものではないと思うのですが…。隙間も狭いので、固定する加工もできませんが、元に組み立てました。

組み立て後の確認では、異音もなくなり絞りもしっかりと動くようになりましたので修理完了です。ですが、ずれていたギアが簡単に動いてしまうままなので、いずれ再発する可能性もありますので、応急処置ですね。

機能的に問題なくなったので、使っていこうと思います。